最大瞬間風速

好きなようにあれやこれ

A.B.C-Zでショートフィルム作るなら

A.B.C-Z個人ラジオ企画に投稿しそびれたのと、お便り内容がさっぱり思いつかなかったので、かわりに(?)各メンバーでショートフィルムを作るならこういう原作がいいな~という私の願望を書きなぐりました。

なお新規ファンの戯言ですので他にもっと良い短編があるよ!という先輩えび担諸兄・諸姉のご意見お待ちしてます!!!

 

《一応かるーく前提条件》

*横に★をつけたものは青空文庫で全文読めます。気になる方は是非に。

*基本的にナレーションと登場人物の二度美味しい立ち位置で出てほしいな~というご都合主義ショートフィルムです。

 

 

早速いきます。

 

戸塚祥太
岡本かの子『桃のある風景』

 

「河を渡って桃を見に行くから」 

 

ええ、かの有名な芸術家:岡本太郎の母、岡本かの子です。

なかなかすっ飛んでる地の文を是非楽しげに読み上げて欲しい。“不良を衒ってはいるが根が都会っ子のお人好し”な画学生役*1も頼む…絶対似合うから!

 

なお次点は泉鏡花『外科室』

 

ために顔の色の動かざる者は、ただあの医学士一人あるのみ。

 

これ文章のリズムがすごい好きなので出来れば原文そのまま文語体でナレーションしてほしい…!けど現実的には難しいだろうな、ということで次点。

映像はもちろん高峰役で、「忘れません」の表情がみたい。

 

 

橋本良亮
太宰治『待つ』

 

省線のその小さい駅に、私は毎日、人をお迎えにまいります。

 

主人公は原作では女性ですが、これを男性にして橋本さんが待つ姿を見たい。

電車来るたびにそわそわするはっしー、絶対かわいい。橋本さんの声は朴訥としているので、薄暗いけれど何処かおとぎ話のような内容にはまるんではないかな!という期待も込めて。

 

 

河合郁人

川端康成『夏の靴』

 

掌の小説

掌の小説

 

 

また彼はいつも自分の馬車を街道の馬車のうちで一番綺麗にしておく程の神経質だ。 

 

…いや別に馬が出てくるからってわけじゃないんですよ!

河合さんって映像にするなら川端康成的儚さが似合うと思うんです。ラスト四行のために前半全力でコミカルに馭者を演じてほしい。河合さんの横顔が映えるラストシーン*2なら私は泣く。

 

 

塚田僚一
芥川龍之介『蜜柑』

 

その又包みを抱いた霜焼けの手の中には、三等の赤切符が大事さうにしつかり握られてゐた。

 

はい、大本命です。

アンニュイな顔をして汽車に揺られる塚田さんと、淡々とナレーションする塚田さんを鑑賞したい。文章がまあ中々に陰鬱としているので、塚田さんナレーションだと暗くなりすぎず、最後の場面が引き立つと思うんですよ…どうでしょう偉い人。

 

 

 

五関晃一
阿刀田高『鉦叩き』

 

鈍色の歳時記 (文春文庫)

鈍色の歳時記 (文春文庫)

 

 

節子も鉦叩きの声など聞いたことがないけれど、聞けばきっとわかるだろう。

 

五人の中では一番分量多め(といっても文庫で22ページですが)。

五関様が読めば一見有り得ない話も現実化しそう。映像編は主人公の夫役で。台詞は少なめですがこういうこと言われたい*3五関担は数多いるのでは。*4

 

五関さんにも次点がありまして、梶井基次郎ある心の風景

喬(たかし)は彼の部屋の窓から寝静まった通りに凝視(みい)っていた。

全編やるとやや時代錯誤的表現があるのとまあまあグロテスクな場面が多いので次点。

註釈入れて映像化出来たら主人公役で。うだつの上がらない男が通りを見つめる姿を、五関様なら好演してくれそう。

 

以上!

NHK、とは言わないけれど、どこかの10分番組枠でやってくれないかな~こういう企画。

  

 

 

*1:もとい、”茶店の美少年”

*2:具体的には、

(前略)―ふと道端を見ると、小さい靴が一足枯れ草の上に白く咲いていた。

の場面で、靴を見つめる河合さんの美しい横顔が見たい

*3:「(前略)あんたの前に現れるから、チャンと見つけてくれよな」/(主人公「怖いのは厭よ」)「あははは」などの台詞があります。

*4:もしも私の勘違いだったらごめんなさい…