最大瞬間風速

好きなようにあれやこれ

A.B.C-Z各メンバーにおすすめしたい本

表題そのまんまの記事でございます。

コンセプトは、もし万一ラジオ企画で各メンバーへのおすすめ本が募られたら何を選びますか、です!!!!

 


最近、映像を鑑賞する時間が取れないので、こういう妄想ばっかり捗るんですよ…他人に本を薦めるのって、秘密の共有みたいで、アイドルに対してこういうこと考えるの結構危ないんじゃないか私、いやでも真剣に本を読む横顔を眺めていたいって欲望、皆さんありませんか?(積極的に共感を煽るスタイル)

 

さて、本題入ります。

 

 

★橋本良亮
星新一『ボンボンと悪夢』

 

ボンボンと悪夢 (新潮文庫)

ボンボンと悪夢 (新潮文庫)

 

 

はっしーの、簡にして要を得た文章*1にはいつも唸らされてばかりなのですが、そんな彼がショートショートの祖として名高い星新一を読んだらどんな感想を抱くのだろう…というのが選出理由。*2

数多ある星新一作品の中でこちらをチョイスしたのは所収の『オアシス』を推したいから。
こちら、なんとツカミからオチまで見開き2ページ。この簡潔さに橋本さんは何を思うのか、あわよくば触発されて橋本的SF書いてくれちゃったりしないかなー。

 


河合郁人
ダ・ヴィンチ編集部/編『秘密。 私と私の間の十二話』

 

 

いわゆるアンソロジーものです。

収録されているのは《レコードのA面・B面のように、ひとつのストーリーを2人の別主人公の視点で綴った短編12編》*3
各物語が二部構成なので、正確にはA面B面A面B面…という順番で合計24編の短編が入っています。一編あたりが短いので、本を読み慣れていなくてもとっつきやすいのではないかな…というおせっかい。


河合さんには読後、そのプロデュース能力を活かしてJrの面々で配役を考えてみてほしいです。そしてしれっとご自身も配役にいれちゃってください。個人的願望としてはニラタマを注文するサラリーマンを演じてもらいたい。*4絶対そんな綺麗な顔したサラリーマンいないだろ…!と世間がざわつく未来が見える…!未来は明るいし河合はかわいいんだぞ…!

ちなみにこちら、書名しか覚えていなかったので今回調べるまでダ・ヴィンチ発だった事は全く気づきませんでした。

ダ・ヴィンチといえば戸塚さんの連載があり、A.B.C-Z特集*5までして頂いた縁の深い雑誌ではないですか…。しかもA.B.C-Z小説執筆者:阿部和重先生も、戸塚さんのトクベツ:伊坂幸太郎先生*6も軒を連ねております。しかし我ながらよく思い出したなこの本。

 


塚田僚一
幸田文『木』

木 (新潮文庫)

木 (新潮文庫)

 

 

佐藤多佳子『一瞬の風になれ』や論語などもお読みになる*7塚田さん。どんなジャンルでも一先ず読んでみる柔軟性がすごいので、逆に読んでいなさそうな本を選ぶのが難しいぞ…と勝手に*8悩みながら本棚を眺めていたところ、ふと目についたのがこちら。

 八月の檜は、意気たかい姿をしていた。まだ遠くに見るうちから、木が活気あふれて立っていることが、よくわかった。近付いてみれば、どの檜もどの檜もが、意欲的に生きていることを示していた。*9

なんだこれめっちゃ塚ちゃんのことじゃないですか…!

考えてみれば、木は人間よりも長く生存しているのだからそれだけ物語を孕んでいて当然なんですよね。これはそんな、木々と人間とのささやかで壮大な交流が綴られたエッセイ集です。

塚ちゃんの、自分の人生に照らした書評*10がとてもとても好きなので、是非どこか文字に残るところでこの感想を語って欲しい…って業が深いぞ。

 

ついでに、塚リカちゃんにおすすめしたいのはこちら。

加納朋子『沙羅は和子の名を呼ぶ』

沙羅は和子の名を呼ぶ (集英社文庫)

沙羅は和子の名を呼ぶ (集英社文庫)

 

弾けるヒマワリのように元気で一途で、でも好きな人にはちょっとシャイな女の子…と見せかけて失恋した途端に抜け出せなくなるくらいの負の感情が溢れる、底の知れない娘、リカちゃん。*11そんなリカちゃんには、現実に近いようでちょっとだけ夢が混じる、この短編集を読んで欲しい。

イチオシは『海を見に行く日』。きっとリカちゃんなら、こんな話をしてくれる素敵なお姉様になれるって、私信じてるよ!!!

 


★五関晃一
浅田次郎『プリズンホテル』 

プリズンホテル〈1〉夏 (集英社文庫)

プリズンホテル〈1〉夏 (集英社文庫)

 

 

『キングダム』*12や『三国志*13など、勇ましくいかにも〈THE 男子!!!!〉という物語がお好きらしい五関様。翻って私があまりそういう小説を読まないので悩んだ結果がこちら。

実戦、という意味での戦いはないけれど、ここに出てくる登場人物達の物語は、大なり小なり何かとの戦いの軌跡をなぞっているのでハマりだすと妄想が止まらなくて楽しい本です。

ただしシリーズものなのでちゃんと一巻から買ってね!*14途中から読んでも面白いけどね!

 


戸塚祥太
北村薫『ターン』  

ターン (新潮文庫)

ターン (新潮文庫)

 

 

戸塚さんには是非、北村薫先生の文章と出会った瞬間の感想を語ってほしい…!Yes,お察しの通り、これが私の大本命。大好き meets 大好きを目撃したいんだ私は。

『空飛ぶ馬』とすっっっっっっっっっごい迷ったけれど、伊坂幸太郎村上春樹がお好きなら、二人称視点のこちらの方が嵌りそうかな…?という判断。あと円紫シリーズは結構好みがはっきり分かれるからってのもある…もにょもにょ。
北村作品は衒学的な記述が多いので敬遠されがちですが、丁寧かつ語り過ぎずな、こういう文章の空気感が戸塚さんに似ている気がするのです、ええ、個人の感想ですとも…!

 

以上!あー、楽しかった!!!! 

 

 

*1:Johnnys Web参照

*2:"星"を意識したわけではないよ…?多分…

*3:背表紙あらすじより

*4:佐藤正午『ニラタマA』

*5:2016年4月号

*6:しかも収録の短編がふみとつでラジオドラマにピッタリだと思うのですがどうでしょう奥様…!!!……………すいませんテンション上がり過ぎましたすいませんすいません

*7:ダ・ヴィンチ2016年4月号より

*8:まあここまでも特に本人の了承は得ているわけではないので勝手ではある

*9:同書所収『ひのき』より、冒頭文

*10:最近だと、ダ・ヴィンチ2017年5月号の『あの人と本の話』がすごく素敵でした

*11:この辺の詳細は『A.B.Sea Market』所収の「DARKNESS(LOVEです.ver)」をお聴きください。

*12:ダ・ヴィンチ2016年4月号より

*13:五つ星写真集裏話より

*14:最近ラジオかどこかで、シリーズ物の本を何気なく買って読み進めていたら最新刊だったことに気づいた、というエピソードを語っていらしたので…笑