音楽喜劇『のど自慢』感想~普段着で行けばいいじゃない~
やっと見にいけたぞ『のど自慢』!
見たからには感想を、と思うものの考えれば考えるほどなに書いたらいいかわからなくなるので直感でざざっと。
※舞台の内容に触れるので、避けたい方はレッツ・リターン※
※ブログなので全てにおいて個人の見解です※
今回観たのは8/12の昼公演。
発券は早々に済ませていたくせに、当日まで劇場ほぼど真ん中の番号であることに気づいてなかった…!そして目の前に通路があることにも…。
おかげさまで、脇の扉から幟もって入ってくる商工会メンバーと須谷ちゃん(河合さん)に直線距離50cmぐらいで出くわす羽目になってしまい*1、開演直後~麗子さんのショートコントが始まるまで、若干正気を失ってしまいました…そういうことは早く言ってよ~~(無理)
*劇場について
中日劇場自体は初めてなんですが、中日劇場が入っている中日ビルにはあんみつ食べに来たことあるぞ!*2、みたいな(どんなだ)、そんな立ち位置です。
劇場へは1階から直通のエレベーターが出ていまして、地下から向かう場合は、1階で乗り換えになります。乗るといまどき珍しいエレベーターガールがいまして、劇場に着くと赤絨毯・入り口手前に[幕間のお弁当受付中*3]のスペースがあって、圧倒的昭和感というかなんというか。
名古屋市の中心的な繁華街ともいうべき栄のどセンター、わかりやすい位置にある割に生活感溢れる、気取らないレトロ?、それこそTシャツジーパンでふらっと行っても絶対に浮かなそう、そんな雰囲気のある劇場でした。
ちょうどこれ書くためにちらっと調べたら来年閉館になるそうで…思わず長くなってしまいました、本編向かいます。
*内容について
いろいろ考えてみて、一番しっくり来たのが
「すごく歌謡曲的」
すいません、ここから私のものすごい偏見が入るんですが、
歌詞入りの曲って、大抵ほんの数分に一つのストーリー/ドラマを詰めるもの、っていう認識が私にはありまして。もちろん抽象的/暗喩的な歌もたくさんありますけど、街中で流れそうな曲はそういうの、多い気がします。あくまで歌番組を殆ど見たことのない人(私)の感覚です。
そうなるとどうなるかって、1番と2番でものすごく場面転換したり、実はあの曲の2番(3番)はこんな歌詞でした!ということが起こりがちなんですよ。
で、今回の劇の内容、まさにそんな感じ。
それぞれの場*4が、それだけで曲の一角をなしていて、またしても個人的な話なんですが、わたくし、一幕の中盤からぼろっぼろに泣いてしまいまして、それはしずかさん(演:湖月わたるさん)が初めて歌う、ZARDの『永遠』にちょっとした想い出があるのとしずかさんの「私だって一番になりたかった!!」の絶叫が突き刺さってしまったせいなんですけれど、この体験って、《あの歌のあのフレーズが忘れられない》という現象に近いな、と思うんです。
そしてこれが突き刺さっていられるのは、その歌が、背景を書き込まれない≒ある程度の普遍性があるから、というのが今回の劇を見てみて私が考えたことです。
ちょっと恥ずかしいんですが他に例えようもないのでさっきの私の例で行くんですが、例えばこのしずかさんの一連の場面に、もう少しドロドロの確執だったり逆に丹念な慰めがあったりしては、ここまで突き刺さることもなかったと思うんですよね。
各人の場面があっさりしているからこそ、ある人にとってのなにか(ひっそり隠していたような想い出等)に当てはまりやすくなる、当てはまらない人はさらっと流して次の場面に移れる、そういう印象を受けました。
…まぁたしかに、各場面間での展開が飛ばし気味(スナックのママと赤木父、馴れ初めなんなんだとかいつの間に進展してるんだとか、姉妹の仲直り早くないかとか)なので、映画やテレビを見るとき、空想科学読本/法律読本*5ばりにつっこみを入れたくなったり、それが引っかかって内容が頭に入らなかったりする、ていう性質の人には辛いかもしれないですね…。
しかし須谷ちゃんの婚約者役は果たして必要だったんだろうかとはちょっと思ってしまった
*河合さん
今回の舞台に行くきっかけの9割は河合さん(1割は森さんの歌聞いてみたかったから)だったので、ちょっとだけ箇条書きで。
・滑舌よくて聞きとりやすい
・歌声にブレがないのでまっすぐ届く/しずかさん(湖月さん)とのハモリよかった
・生河合は本当に美人美丈夫三次元も帝王
なお、演技については別記事で書くつもり…多分…(こないだのサクラパパオーの塚田さんも書けてないし)
*総評
タイトルにも入れましたが、総じて肩肘張らずに楽しめる公演でした。
ちょいちょい挟まる歌ネタ(by田代課長と商工会メンバーズ)はわからなくとも、身体表現で結構くすくす笑えるし、出演者それぞれのファンが来ているせいか、観客の年代層も幅広く*6、二幕のメイン・のど自慢大会の場面は劇場自体の雰囲気も相まって本当に観覧に来たような、そんなゆるーい雰囲気で拍手して、手拍子して応援して(さすがに舞台なので掛け声はできないけども、あと観覧枠の小川くんとしずかさんのうちわがコテコテの蛍光色なのには笑った)ほっこりした気分になりました。
こう、前提知識入れて何度も観て考察を深めていく、という骨のある劇では正直ないとは思うけれど、私みたいな観劇ド素人でも入りやすいし、『ちょっと時間が空いたで劇でも観ていこかー*7』となるにはホントもってこいの演目でした。
あと出演者がみんな歌いまくるので私もすっごい歌いたくなった!カラオケ行きたい!えび曲歌いまくりたい!
では、まとまらないけどこの辺で!
文字通りの雑感にお付き合い頂きありがとうございました~~~